ラトビアのミトン ワークショップレポート1

ラトビアミトン

ラトビアのミトンに出会ったのは2014年春号の「毛糸だま」での特集でした。指先のとんがり三角形の愛らしさ、そこに整然と並んだ文様、精緻でカラフルな編み込み模様のあまりの美しさに一気に魅了されてしまいました。このミトンの魅力が存分に楽しめるファン必見の本といえば「ラトビアのミトン」。厚さ約3.5cmと重厚感たっぷりです。内容もミトンの歴史や解説、掲載の全ての作品がカラーの実物大写真と編み込み模様のチャート付きでとても充実しています。

この春、著者のマルタ・グラスマネさんが来日され、各地でワークショップを開催されました。私も4月17日のヴォーグ学園東京校のトークショー&ワークショップに参加してきました。

ラトビアの人たちにとってミトンは防寒や野良仕事の時にはめる生活必需品以上の物なのです。手を守ることがとても大切だと考えられていたことから、編み込まれた文様には様々の意味が込められ、穢れから身を守るものであったり、婚約の印に女性から男性に贈られるものであったりと、人生の様々な場面で用いられてきたそうです。

マルタさんのお話の中で、子どもには文様のパワーが強すぎるので質素な色柄のものを与えていたということと、輪編みでぐるぐると編んでいくのを太陽の周りを地球が回っているのになぞらえて自分自身の小さな宇宙を作るような気持ちで編んでいたというのが特に印象に残っています。小さな一対のミトンの中に願いや祈りがギュッと詰め込まれていたのですね。

お話に続きリストウォーマーのワークショップも行われましたが、それはまた次回に。

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