ラトビアミトンの物語

ラトビアミトン

昔、ラトビアの女性は幼少から編み物を始めて、結婚するまでには100〜300組ものミトンを編んで持参していたそうですから、一生で数百ものミトンを編んでいたのでしょうね。以前一組編むのに大苦戦した私にとっては気の遠くなるような数です。

ラトビアミトンのワークショップに参加して、前に読んだ本のことを思い出したので紹介します。当時のラトビアに思いを馳せながら編み物の合間の読書にいかがでしょうか。

「ミ・ト・ン」 小川糸 文  平澤まりこ 画  白泉社

美しい自然と静かな時の流れを背景に、主人公マリカの一生を描いた物語です。温かい家族のもとに生まれ、成長し、初恋の相手と結婚するも戦争によって最愛の人と引き離され、そして人生の終わりを迎えるまでをミトンを編む姿と重ね合わせて綴られています。巻末には物語のモチーフとなったラトビアの旅のイラストエッセイも収録。小川糸さんのやさしい文章と平澤まりこさんの温もりある挿画、装丁も“ミトン”というモチーフにぴったりな素敵な一冊です。

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